発達障害とは

脳機能の発達が関係する障害のことです。主な発達障害として、自閉症やアスペルガー症候群、注意欠陥多動性障害（ADHD）、学習障害（LD）などが挙げられます。以前は、知的障害を伴い、幼少期に診断されると考えられていましたが、最近では大人になってから顕在化する「大人の発達障害」が知られるようになってきました。

発達障害の方が障害年金を受給するための条件

発達障害は障害年金を受給できるほかの障害と比べて認知度が低く、社会的な理解もまだまだ十分とはいえない状況です。そのため、医師からも障害年金を受給するのは難しいと判断され、申請を諦めるケースも少なくありません。

しかし、条件を満たせば年金を受給できる可能性は十分あるのです。こちらでは、その条件をご紹介します。

・障害等級に該当すること

これは発達障害に限ったことではありませんが、障害等級に該当しなければ障害年金を受給することはできません。障害基礎年金を請求する場合は、1級または2級に該当している必要があり、障害厚生年金を請求する場合は1級～3級に該当する必要があります。

障害等級は、主治医が診断書に記載する「疾病による症状」「日常生活能力」「労働能力」などをもとに総合的に判断されるため、普段から主治医にこれらの内容をきちんと伝えておくことが大切です。

・初診日を証明できること

初診日とは、障害に関する症状で医療機関を初めて受診した日を指します。知的障害を伴う発達障害の場合は、生まれた日が初診日となり、知的障害を伴わない発達障害は、初めて受診した日が初診日です。障害年金を受給するためには、この初診日を証明しなければなりません。初診日は、医師による診断書や医療機関の受診状況等証明書などの書類によって証明します。

・保険料納付要件を満たしていること

基本的に年金を受給するためには、保険料納付要件を満たさなければなりません。障害年金の場合、原則として初診日の月の前々月までの保険料納付済期間と保険料免除期間を合算した期間が3分の2以上あることが必要です。また、初診日において65歳未満であり、初診日のある月の前々月までの1年間に保険料の未納がないことも条件です。

しかし、初診日の月の前々月までに被保険者期間がない場合、保険料納付要件は問われません。つまり、原則として初診日の時点で20歳未満であれば、保険料納付要件は問われないということです。

北海道でも発達障害により障害年金受給を希望する方はいらっしゃいますが、ご自身で申請しようとする場合、手続きの複雑さなどから途中で諦める方も少なくありません。しかし、実績豊富で発達障害の障害年金について熟知している社会保険労務士に申請代行を依頼すれば、障害年金を受給できる確率は高まります。

障害年金の申請をご検討中の方、また申請方法がわからない方は、社会保険労務士などに相談してみてはいかがでしょうか。