札幌障害年金相談センターで「障害年金」のサポートをさせて頂く中で、医学用語を掲載するようにしています。皆さまの少しでもお役に立てれば幸甚です。

注意欠陥・多動性障害(ADHD)とは

注意欠陥・多動性障害 (ADHD)とは? 自閉症スペクトラム症(ASD)との違いは何か

「注意欠如・多動症障害(ADHD)」では、不注意(集中力のなさ)、多動性(落ち着きのなさ)、衝動性(順番待ちができないなど)の3つの要素が中心の発達障害で、ミスを繰り返したり、直ぐに飽きてしまったり、時間の管理ができなかったりします。

この「 注意欠如・多動症障害(ADHD)」 と混同されることが多いのが「自閉症スペクトラム症」です。ですが、 「 注意欠如・多動症障害(ADHD)」 と 「自閉症スペクトラム症」 とでは全く別ものです。

注意欠陥・多動性障害 (ADHD)と自閉症スペクトラム症(ASD) の違いの例

まず「自閉症スペクトラム症」と診断される傾向性としては、①同じ行動パターンへのこだわりがある、②コミュニケーションや社会性に障害がある場合です。

例えば、「注意欠如・多動症障害(ADHD)」の傾向性で「直ちに飽きてしまう」があります。ですが、「自閉症スペクトラム症(ASD)」は同じことにこだわり繰り返したりします。この点だけ見ると、全くの真逆の感がありますよ。

仕事の処理する際に傾向性の違い

では社会人として、仕事を処理する場合に、どのような違いが起こり得るのかを紹介します。

①注意欠陥・多動性障害(ADHD)の方は、特に注意の維持が低下しやすく、処理の早さ自体は速いけど、慣れて来ると集中力が切れやすく、ミスが増えてしまう傾向にあるようです。

②自閉スペクトラム症(ASD)の方は、注意の配分や切替が苦手で、丁寧になり過ぎたり、一つの課題に気を取られ過ぎてしまい、処理の速さがゆっくりになってしまう傾向にあるようです。

尚、ADHDと診断されるために、12歳までに不注意や多動・衝動性の症状が始まっているようです。

※ 被虐待的な環境で育った人は、大人になってから、ADHDのような症状が強っていることがある(愛着の検査では、恐れ・回避型/不安定な愛着スタイルと判明):発達性トラウマ障害 

→ 家族に認められない為、人の何倍も頑張って第三者の評価を得ることで、心のバランスを保とうとするケースもあり(仕事中毒)、慢性的な睡眠不足から不注意によるミスを起こしてしまう。

「注意欠陥・多動性障害(ADHD)」 を抱える方の日常生活の傾向性

「注意欠陥・多動性障害(ADHD)」 を抱えているこそ日常生活の傾向性を紹介します。

1)友人・知人に駆け寄ろうとして、車にひかれそうになる。

2)投資すべきだと思って、大金を投資をしてしまう。

3)衝動的に買い物をし過ぎて自己破産に陥ってしまう。

4)計画性が弱い為、場当たり的に行動をしてしまう。

5)説明書を読まないで、説明をしっかり聞かないで作業を始めてしまい、結局やり直しをしないといけなくなる。

「WISC-IV (ウィスク・フォー) 知能検査」の4つの指標

「WISC-IV (ウィスク・フォー) 知能検査」には4つの指標があります。

1)言語理解指標(VCI)

言語理解指標(VCI) とは、言語による理解力・推理力・思考力について指標です。

2)知覚推理指標(PRI)

知覚推理指標(PRI) とは、言語を介さない視覚的な情報に触れて推理する力や、視覚的情報に応じて身体を動かす力についての指標です。

3)ワーキングメモリー指標(WMI)

ワーキングメモリー指標(WMI) とは、一時的な情報を用いながら処理する能力についての指標です。読み書き、算数などの学習能力や、集中力に大きく影響があることが指摘される。

4)処理速度指標(PSI)

処理速度指標(PSI) とは、視覚情報に対応できるスピードに関する指標です。どうしてもマイペースになる傾向にある場合はこの指標得点が低くなります。

「WISC-IV (ウィスク・フォー) 知能検査」と 「注意欠陥・多動性障害(ADHD)」 について

これら4つの指標は 「注意欠陥・多動性障害(ADHD)」 とどのような関係があるのでしょうか。

「注意欠陥・多動性障害(ADHD)」 は、 「1)言語理解指標(VCI)」 と「 4)処理速度指標(PSI) 」が低い傾向にあります。

社会適応でもっとも相関関係が高いのが 「4)処理速度指標(PSI)」 ですが、 「注意欠陥・多動性障害(ADHD)」 の傾向性を語る際に一般的に知られる傾向があるので少々解説を加えます。

但し、スクリーング検査でADHDのスコアが高い人の傾向性としては、「処理速度」が高い傾向あります。

「4)処理速度指標(PSI)」 は、 は、次の2つによって判定がされます。

1)逐次(ちくじ)処理課題

2)同時処理課題

但し、「意思決定」「プランニング」「柔軟性」といった能力については反映がされない。その為、別検査をする必要がありますが、通常の検査では行われないことが多いようです。

その為、下記に実行機能のチェックリストを掲載します。

実行機能のチェックリスト

1)意思決定

・予定のない買い物をしてしまうことが多い

・その場の気分で行動する傾向にある。

2)プランニング

・計画的に行動するのは苦手

・よく説明書を読まずに、いきなり作業をしてしまう

3)柔軟性

・一度やりだすと変更するのが苦手

・同じ失敗を繰り返すことが多い

4)逐次処理課題

・飽きっぽい、何ごとも長続きしない

・根気のいることが苦手

5)同時処理課題

・瞬間的な判断が不得手

・二つのことを同時にやると、効率が落ちてしまう

→上記1)~5)のそれぞれで、二つの項目が該当すると「注意欠陥・多動性障害(ADHD)」 が疑われます。

疑似ADHDをご存知ですか?

症状は 「注意欠陥・多動性障害(ADHD)」と似ていますが、原因がうつ病を始めとする精神疾患、依存症、愛着障害などによって引き起こされる。

子供の 「注意欠陥・多動性障害(ADHD)」 は、18歳までに約8割の方が診断から外れますが、疑似ADHDの場合は12歳以降から始まることが多く、徐々に強まっていきます。

また、疑似ADHDは、気分障害、不安障害、依存症、過食症など他の症状も抱えることが多い。

「注意欠陥・多動性障害(ADHD)」で「障害年金」の申請 をお考えの方へ

上記の「注意欠陥・多動性障害(ADHD)」の症状を踏まえた上で、障害年金の手続きを進めることになります。


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