悪性高血圧(高血圧緊急症)
悪性高血圧はこんな病気
悪性高血圧は、別名「高血圧緊急症」とも呼ばれ、単に血圧が異常に高いだけではなく、血圧の上昇によって脳、心臓、腎臓、大動脈などに急性の障害が起こり進行する病気で、すぐに治療しないと命を落としてしまうこともある病気です。 原因としては、生活習慣などにより高血圧が悪化してしまうものと、ホルモンを分泌する臓器に腫瘍ができるなどにより一気に血圧が上昇してしまうものがあります。また、血圧が異常に高いものの、臓器障害の急速な進行の見られないものは高血圧切迫症と呼ばれます。
悪性高血圧では、上の血圧が180mmHg、下の血圧が120mmHg以上にもなります。血圧の上昇によって、高血圧脳症や大動脈解離、心不全、心筋梗塞、不安定狭心症などの病気が悪化、進行してしまいます。なお、臓器障害によっては、より低い程度の高血圧でも悪性高血圧とされます。
血圧を上げるホルモンを分泌する臓器に腫瘍ができて悪性高血圧になる例としては、褐色細胞腫クリーゼがあります。褐色細胞腫クリーゼは副腎にでき、カテコラミンを過剰分泌することで、急激な血圧の上昇を引き起こします。これ以外にも、重症高血圧を伴う妊娠や子癇(しかん)などがあります。
引用元:悪性高血圧(高血圧緊急症)