アトピー性皮膚炎

概要

アトピー性皮膚炎は、小児ではその10%程度がかかっているとされますが、成人になるにつれ、軽快していく傾向があります。しかし、成人してから再発する患者さんも多く、社会的に大変注目されている病気の一つです。治療面を中心に一時混乱した時期もあり、いったいアトピー性皮膚炎とはどういう病気なのかについて知ってもらいたいと思います。

アトピー性皮膚炎とは(診断)

アトピーとは奇妙な、とらえどころのないという意味の言葉です。その言葉の通り、なかなかはっきりしない病気ではあります。痒みのある湿疹が繰り返し出現します。ご自身あるいはご家族が気管支喘息、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎を持っていることが多く、また、IgEというアレルギーに関する抗体を持っていることが多く、そのような性質はアトピー素因と呼ばれています。

日本皮膚科学会で決めた診断基準では、痒みがあること、特徴のある発疹とその分布、慢性的に繰り返す経過が三つの大きな基準になっています。ですから、検査によって診断が決まるというのではなく、あくまでも症状、経過によって診断されます。繰り返す期間については、乳児では2ヶ月間、その他では6ヶ月間以上とされています。

引用元:アトピー性皮膚炎