1、めまいの訴えがあったときに行う検査で、原因や程度などを調べます。

めまいは、下記のように2種類にわけることができます。
(1)末梢性めまい~回転性(ぐるぐる回るような)、発作性、反復性で、メニエール病や突発性難聴、内耳炎、頭位変換性めまいなど、「内耳」の変化による。

(2)中枢性めまい~非回転性、持続性で、小脳の変化、頭部外傷、脳出血、脳梗塞、脳腫瘍などでおこる。

2、平衡機能検査には、下記のような種類があります。

①眼振検査
めまいを訴える人は、眼球が絶え間なく動き回っています。外から見ると、目が拡大されて見える眼鏡(フレンツェルの眼鏡)をかけ、眼球の動きを調べます。
医師が指を上下左右に動かすのを目で追わせ、眼球の動きに震えがないかを観察します。さらに、横になったり起き上がったりさせながら観察します。

電気的眼振記録法(ENG)
ひたい、左右の目じり、左目の上下に電極をつけ、眼振をグラフに記録します。そのまま1点の光を目で追わせたり、3点の光を追わせたりして記録します。

体平衡機能検査
足踏みをさせて立っている位置を移動しないかを調べたり(足踏み検査)、裸足で台の上に立ち、台を傾けていって、どのくらいの角度まで耐えられるかを見たり(偏い検査)、前足のかかとと後ろ足のつま先をつけて立ち、目を開いたときと目隠しをしたときの体の動揺の状態を見たり、目隠しをして真っすぐ歩けるかどうか(体平衡機能検査)、椅子に座らせて回転させ、めまいが起こるか、眼振がおこるか(回転検査)などの検査を行ないます。

書字検査
字を書かせる検査で、末梢性の障害がある場合には障害側に文字が偏ります。

カロリック検査
外耳道に冷水を注入する検査です。健康な人はこれでめまいが起こりますが、抹消に障害があるとめまいが起こりません。

3、検査結果で異常が判明した場合
上記の検査で、めまいが中枢性なのか、末梢性のものなのかを鑑別できます。中枢性の疑いがあるときは、頭部CT頭部MRIも行なわれます。

  • 下記のような疾患の疑いがあります。
  • 末梢性…メニエール病、突発性難聴、内耳炎、頭位変換性めまいなど。
  • 中枢性…聴神経腫瘍、小脳の障害、頭部外傷、脳出血、脳梗塞な