今回紹介するのは「リンパ脈管筋腫症」です。この「リンパ脈管筋腫症」は難病に指定されています。その為か当センターとしても事案としては数が少ない疾病となっています。ゆっくりと進行していく為、いざ「障害年金」の手続きをしようと思ったときには、「初診日」の証明が難しくなっている場合もあります。何があるか解りませんので、病院の請求書や領収書、お薬手帳は大事に保管されることをお勧めしています。
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リンパ脈管筋腫症（LAM）とは？
リンパ脈管筋腫症（LAM）は、平滑筋に似た特徴をもつLAM細胞と呼ばれる異常細胞が、肺、リンパ節、腎臓などで、比較的ゆっくりと増える病気です。
ほとんどは妊娠可能な年齢の女性に発症します。
肺では、LAM細胞が両側の肺に散在して増加し、それに伴ってのう胞と呼ばれる小さな肺の穴が複数生じ、進行した場合は息切れなどが生じます。呼吸不全という状態になり 酸素療法 が必要になることもあります。
LAMには、 結節性硬化症（プリングル病とも呼ばれます）という病気に伴って発生する場合（結節性硬化症に合併したLAM）と、単独で発生する場合（ 孤発性 LAM）の２種類があります。
この病気ではどのような症状がおきますか？
主な症状は肺の病変により出現するもので、 労作時 の息切れ、咳、痰、血痰、喘息様な喘鳴などです。
また、肺が破れて空気が漏れる 気胸 を生じることがあり、胸痛や呼吸困難がみられます。
気胸はしばしば病気を知るきっかけの症状となり、その後も再発を繰り返す場合があります。
乳びと呼ばれるリンパ液が胸水や腹水となって貯留することがあり、それに伴う呼吸困難や腹部膨満（腹部の張り）を認めることがあります。
腎臓に 血管筋脂肪腫 という腫瘍を生じることがあり、多くは小さく無症状ですが、まれに慢性の腹痛や腰・背部痛を生じることがあります。腫瘍の増大傾向や出血の恐れがあるときは治療が検討されます。
腹部にリンパ脈管筋腫と呼ばれる腫瘍を生じることがありますが、多くは無症状で良性の経過です。
結節性硬化症では、LAMによる症状の他に、てんかん、皮膚病変など結節性硬化症による症状も認められます。
引用元：リンパ脈管筋腫症（LAM）（指定難病８９）
「リンパ脈管筋腫症（LAM）」は，「肺」、「肺血管」、「リンパ管」、「胸膜」に及ぶ「平滑筋(へいかつきん)」に似た「LAM細胞」という異常細胞が緩徐(かんじょ/病気の進行する速さが、ゆっくりと進行する)に増殖する疾患です。
※「平滑筋」～動物の筋肉組織の一つで、緩やかな収縮で持続性がある。主に胃や腸などの内臓筋に見られる。
障害年金の認定基準
「リンパ脈管筋腫症（LAM )」による症状によって、「障害年金」を受給する為の「障害認定基準」は異なりますので、下記のまとめてみました。
１，呼吸器疾患
呼吸器疾患の障害認定基準は下記をクリックして下さい。
２，腎臓疾患
腎臓疾患の障害認定基準は下記をクリックして下さい。
「障害年金」申請のポイント
１，診断書の評価
（１）医療機関に作成して貰う診断書は、「障害年金」用の診断書になります。書式はこちら(一番下の方)です。
（２）この診断書は、「障害年金」自体の支給決定の有無のみならず、障害等級の決定に大きな影響があります。
（３）診断書のポイントは、検査結果についてはそのまま記入して頂く以外にありませんので、記載されている項目の他に追記等がないかを確認をして、主治医とやり取りをするようにして下さい。
２，病歴・就労状況等証明書の作成
（１）診断書は第三者である医療機関が作成しますが、「障害年金」を請求するご本人が自身の病状を訴える書類があります。それが 「病歴・就労状況等申立書」 です。ですので、この 「病歴・就労状況等申立書」 はご本人が作成します。
（２）この「病歴・就労状況等申立書」は、発症時から現在に至るまでの病歴などを記載する書類となっています。
（３） 「病歴・就労状況等申立書」 の作成ポイントは、主観的に記載しないことです。
例えば、「～辛かった」ことを表現したい場合、「どう辛かった」のか、それが「うつ病」の症状にどう関係があるのか等を第三者に理解できるように具体的に記載して下さい。
病歴が長い方に関しては、記憶が曖昧になっていることが多いので、ご親族等と確認しながら作成すると良いと思います。
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