うつ病による障害年金の請求事例を紹介します

うつ病による障害年金受給までの歩み

Aさんは、長年うつ病を抱えながら懸命に生活を続けていました。症状の波が激しく、少し体調が良くなると仕事を始め、悪化すると退職を繰り返していたため、安定した収入を得ることができず、生活に困窮していました。一人暮らしで頼れる人もおらず、借金を重ねる日々が続く中、障害年金の制度を知り、札幌障害年金相談センターに相談されました。

相談時、Aさんは涙ながらに現在の状況を話され、助けを求めておられました。気分の落ち込みや不安、記憶力の低下が日常生活や仕事に大きな影響を及ぼしていることが分かりましたが、初診日が厚生年金加入期間であるにもかかわらず、現在は障害者雇用枠ではなく一般枠での就労を続けていることが受給のハードルになる可能性がありました。審査側がこの点をどのように判断するかは不透明でしたが、可能性がゼロではないと考え、札幌障害年金相談センターでは慎重に対応を進めることにしました。また、障害認定日頃の症状は現在と同等か、むしろ重い状態であったため、遡及請求の可能性も視野に入れました。

申請準備を進める中で、最初の予想以上の困難に直面しました。現在通院中の主治医が「症状が軽いため診断書を書いても受給は難しい」と消極的な姿勢を示したのです。この状況を受け、まずは障害認定日に通院していた医療機関で診断書を取得し、その内容をもとに進める方針を決定しました。すると、Aさんが認識していなかった前医の存在が判明し、初診日がさらに遡ることが分かりました。前医では不安神経症の診断があり、治療の一環として抗不安薬が処方されていたことがカルテから確認できました。

この情報を踏まえ、札幌障害年金相談センターでは、現在の主治医に診断書作成を依頼する際、Aさんがどのように自身の症状や生活への影響を伝えればよいかを具体的に指導しました。事前にロールプレイを行い、Aさんが適切に説明できるよう準備を整えたうえで、診断書作成を依頼しました。

結果として、障害者雇用枠での就労ではなかったものの、障害認定日からの遡及請求が認められ、Aさんは障害厚生年金3級を受給することができました。申請の過程では多くの困難があり、Aさんも何度も気持ちが折れそうになりましたが、その都度励まし合いながら申請を進めました。障害年金の手続きは、一見すると簡単そうに思えても、予期しない問題が発生することが多く、一つひとつ丁寧に対応することが求められます。最終的に、Aさんには遡及分を含め約200万円が支給され、今後も年金として年間約60万円を受給できることになりました。

札幌障害年金相談センターでは、障害年金の受給を必要とする方々に寄り添いながら、申請のサポートを行っています。Aさんのように、不安を抱えながらも一歩を踏み出すことで、生活の安定につなげることができます。

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