うつ病による障害年金の請求事例を紹介します

絶望の中から見えた希望

夫がうつ病を発症したのは、息子が3歳、娘が1歳の時でした。当時、私は専業主婦で、家族全員が夫の収入に頼る生活を送っていました。初めは、夫が仕事を辞めれば病気は回復すると思い、彼はすぐに退職しました。しかし、退職後の一時的な安定は長続きせず、次第に病状は悪化していきました。

夫の症状は、人混みでのパニック発作や抑うつ、そして家庭での不安定な行動を引き起こし、私たちの生活も徐々に追い詰められていきました。貯金が底を突き、生活費の捻出に苦しむ日々。私は働きに出る決断をしましたが、夫の病気が家庭に与える影響は大きく、家計も感情も不安定な状態が続きました。

ある日、夫の精神障害者保健福祉手帳の交付をきっかけに、障害年金の存在を知り、年金事務所に相談に行きました。しかし、当時アルバイトをしていた夫は受給資格がないと言われ、わずか数分で相談を終えられてしまいました。この出来事が私たちをさらに絶望に追い込み、障害年金の申請を一度諦めることにしました。

その後も夫の病気は悪化し、生活は困窮を極めました。毎日の支払いに怯え、子どもたちに十分な教育や生活を提供できない現実が私たちを苦しめました。そんな時、札幌障害年金相談センターを知り、彼らの無料相談を受けることにしました。

センターの担当者の方々は、私たちの状況を親身に聞いてくださり、適切なアドバイスを提供してくれました。障害年金の申請に必要な書類や手続きを丁寧に説明し、過去の苦い経験で抱えていた不安を一つ一つ解消してくれました。そして、「旦那様は障害年金を受給できる可能性があります」という言葉を聞いたとき、私たちは久しぶりに希望を感じることができました。

その後、センターのサポートを受けながら、夫の状況に応じた申請を進めることができました。申請プロセス中にもさまざまな困難がありましたが、センターの迅速かつ適切な対応に助けられ、ついに夫は障害等級2級での受給が決まりました。過去5年間の遡及請求も成功し、家計の不安は大幅に軽減されました。

障害年金の受給後、私たちの生活は少しずつ安定を取り戻しました。夫が無理をして働く必要がなくなり、家族で笑い合える時間が増えました。私自身も、将来を見据えて社労士の資格取得を目指す決意を固めました。今では、うつ病や精神的な困難を抱える家族が安心して相談できる場所を作りたいという新たな夢を持っています。

私たち家族にとって、札幌障害年金相談センターとの出会いは、暗闇の中で見えた希望そのものでした。これからも感謝の気持ちを忘れずに、前を向いて歩んでいきたいと思います。